【哲学する会計2】:数え方「序数と基数」

ものの数え方には、大別して二種類ある。「序数」と「基数」である。
「序数」とは、1st, 2nd, 3rdといった順番を数えるやり方で、
「基数」とは、1.2.3といった、量を数えるやり方である。
日本語では、日常的に区別しないが、これは違う数の種類である。

「基数」概念を把握するには、「量化」もしくは、「集合」の論理が必要となる。
「量化」とは、ジャン=ピアジェのいうような、目分量では計れない量についての数量的把握についての概念である。
「集合」とは、ドナルド=クヌースのいうような、アルゴリズム的に導き出せる、差違から構造的な数を作り出す操作についての概念である。

カウンティングは序数的であり、アカウンティングは基数的である。数えることと説明することの差は大きいのである。

これは、言語と象徴と記号の水準での構造機能的な財務諸表の理解につながってくる。