GoogleJapanの急上昇ワードサービスレビュー

GoogleJapan(グーグル)の急上昇ワードサービスをレビューする。
グーグルのトップページに、急上昇ワードを表示するサービスが追加された。
グーグルは最近、日本へのローカライズを進め、多少ヤフーっぽいインターフェイスへとだんだんと変化している。
急上昇ワードを見て、おもしろいと思ったのは以下の二点。

1.検索ワードが思い浮かばない人への検索支援。
検索したいわけではなく、ぼーっとウェブを見たい人への、検索ワード入力支援。
予測変換のオンライン版である。

2.ランキングを通した、フィードバックループの形成による、新しい世論形成への寄与。
時間ごとに変化する検索ワードのランキングを行うことで、スター記事が生まれやすくなる。
その記事を読んだことで、今後の世論形成に役立つ。主にテレビ・新聞からのフィードを、検索によってループするという回路が、急上昇ワードサービスで可視化される。
ざっと、見たところだと、スポーツ新聞の記事の見出し順序のような検索を多くの人はしているようだ。
雑誌的なヤフーニュースの人手によるニュース選択と比べてみると、おもしろい。
例えば「中川大臣」→「財務大臣」→「中川昭一」と、ランキングに上がってくる検索ワードが変化している。報道の受容と、それに対して興味を持って調べてみる人の考えがうかがわれる変化である。
小泉純一郎」は、ランキングインしなかった。みんな知っているから調べるまでもなかったということだろう。
「大学名」がランキングするのは、受験生が検索してアクセスしているからであろう。
サーチエコノミーや沈黙の螺旋状の政策過程に興味がある方は、グーグル急上昇ワードを定点観測してみると何かがわかるかもしれません。

(断っておくと、中川昭一が注目されるのはタイミング的にもいいことだ。今までの政治的経緯や対ソビエト連邦外交の記憶、宗男と佐藤優の事件、水の安全保障、G7国際協調外交など、現在の政局を超えて、検索しておくべき人物である。中川(酒)と呼ばれて、一部では昔から有名だった)