ユニバーサルサービス

ネットワーク社会論【第五回】
設問:「Hardinの議論に言及しつつ、ユニバーサルサービスをめぐるNTTとイーアクセスの見解について自分のコメントを400字以内で述べてください。」

ユニバーサルサービスを無視した効率的な経営をNTTが行い、共有地の悲劇の状況が起き、インフラが提供されない状況に陥ることは避ける必要がある。
最低限の通信インフラはケイパビリティの観点からいっても必要であるが、それは全国どこでも同じ値段にすべきであるということではない。総務省は社会的厚生を最大化するように振舞うべきである。インフラの種類と値段を変えればよい。衛星や気球等、多少高価でも多くの方法がある。
ユニバーサルサービスは追及しすぎれば、無駄な高速道路事業の非効率性や、郵政事業の非効率性のように、構造改革が必要な非効率な社会的インフラをつくる手段となってしまう。携帯電話とIP電話によって通信料が減少していく趨勢にあって、不良資産である既存のインフラの負担を使用する他社にもしてもらおうと考えるのは安易であり間違っている。ゆえに、違うサービスの費用を不当な形で請求することは許されない。
IP電話に真剣にシフトしないとNTTはつぶれるだろう。NTTが生き残るために、電話加入権的な税金的徴収や、NHKのような不当な形での請求を行い、破壊的な変革を忌避しようとするのを助けてはならない。