ネットワーク業界における今後のビジネス展開

ネットワーク社会論【第三回】
設問:「チャンドラーの著作と下記研究会報告に言及しつつ、ネットワーク業界における今後のビジネス展開をどのように想定し、制度をどのように設計すべきかを400字以内で述べてください。」

ネットワークによる取引に関する情報収集費用の低減によって、階層性組織によって管理的調整を行う優位性が、減退してきている。ネットワーク業界においてはネットワークの活用がなされているためその進行は強力である。レイヤー毎に特化した水平分業型のビジネスモデルを促進する制度の設計を行えば、垂直統合型のビジネスモデルによるより効率的な分業がなされ、消費者は得をするだろう。
問題は、そうした制度を設計した場合に、ビジネスモデルが成立するかどうかだ。非常によくできた制度で完全競争を行わせれば、利潤が殆どゼロになるだろう。NPO的な企業となるところも出てくる。また、インフラ系の企業が共倒れしてしまい、光ファイバーなどへの投資が(NTT等を通して)結局税金でつくられるようになるかもしれない。しかし、まずは、アンバンドリングを社会的厚生のために進めたほうがいい。今の制度では不正な利潤が大き過ぎる。